アメイジング ミスiD2022
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- 高2の夏に失くしたもの
取り返しにここに来ました。
18歳を目前に控えた蒸し暑い夜でした。
白いレースの隙間から差す月明かりが、見つめる四角い画面の光と混ざってきらきら、だけど疑心まで晴れることは無い、虚しい煌めきだけがある部屋で
液晶の上を滑る指、たった一瞬の、たった一押しで、大好きだった親友を、ちんけな見栄と少しのすれ違いのまま失いました。
私はどうしようもない人間だから、失ってからじゃないと彼女の大切さに気づけませんでした。
月並みなJ-POPの歌詞みたいで吐き気がする。
もう体裁とか立場とかどうでも良くて、ただ君だけが私の青春で、君の幸せだけが欲しくて、私の日々は君の欠片の継ぎ接ぎだったのに。
やがて持て余したこの汚い愛をどこに捨てたらいいかも分からないまま、親友は 私の かみさま になりました。
相手が かみさま なら傷つかないし離れないから
どうしようもない愛憎の全部を親友の形した蜃気楼にぶつけて、依代として消費して、たくさん言葉にしました。
ねえ私の青春、私じゃ守れなかったから、私みたいな女の子のこと救わなくちゃ本当に一人みたい。
何もかも汚くて不純でごめんなさい。
私は私の救世主になるために同じようなみんなの孤独を救うから、一緒に青春の仇を討ってください。
そうしていつか、知らない人がいないぐらいのアーティストになれたら、君の心だって取り戻せるって信じて。
ここなら、ミスiDなら、背中を押してもらえると聞いて来てしまいました。
がんばります。よろしくお願いします。
将来の夢:死んじゃったあとも、誰かの青春の仇をとれる音楽家
よく言われる第一印象:変な陽キャ
でも本当は?:嫌な陰キャ
テンションがあがる瞬間:おいしいものを食べたとき
好きなアーティスト、歌手:ハロー!プロジェクトの皆さん / n-bunaさん / 大森靖子さん / 清竜人さん
好きな本、漫画:よだかの星 / 青猫 / うつくしいからだよ / 花は泡、そこにいたって会いたいよ / ブルーモメントの娘たち
好きな映画、アニメ:なっちゃんはまだ新宿 / 21世紀の女の子 / 怒り / 結城友奈は勇者である
よく見るテレビ番組:トロピカル〜ジュ プリキュア / トゲアリトゲナシトゲトゲ / 突然ですが占ってもいいですか? / あちこちオードリー
よく見るYouTube:わいわいのゲーム実況チャンネル / オモコロチャンネル / kuzuha channel
会ってみたい人(有名無名問わず):大森靖子さん / 首藤凛監督 / 清竜人さん / 初谷むい先生 /水沢なお先生 /たいぼく先生 / 聖徳太子
最近気になるニュース:姫センにホワイトライオンの赤ちゃんが誕生
常々疑問に思っている常識:常識かは分かんないけど、同性婚を合法化すると少子化が進むとかいう言説
時間を忘れるほど没頭できること:DAWを使った作曲作業
最近の悩み:蚊に噛まれが両足で23箇所ある
あなたが自分で武器だと思うもの:自分には何の才能もないという自覚
あなたが自分で弱点だと思うところ:自分には何の才能もないところ
これから始めてみたいこと:自分もプレイヤーとしてアイドルプロデュース
あなたにとってのアイドル、神様:高2まで親友だった ゆいちゃん
ミスiDを知った時期ときっかけ:2018年。友達の友達が受けた際に、審査員の方から褒められているのを見て嫉妬で縁を切ったという友達から話を聞いた。
好きな、気になるミスiD(いなければなしでもOK):ゆっきゅんさん
- 審査員のコメント
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- 赤澤える
プロフィールの文章から感じる言葉選びのセンスに射抜かれました。芸術は孤独から生まれると私は信じていますが、彼女の孤独がどこへ向かうかたのしみです。強くて、重たくて、切なくて、眩しいものを持っているひと。そのセンスで自分を傷つけませんよう。
- 小林司
面接会場にゆっくり現れた時、あれ、なんでこんな子がここにいるのかなと思った。
小顔のガーリーなルックス、伸びた長い脚。坂道にでもいそうな。長いまつ毛の大きな目を伏せて、ギターを手にして「ねえ」と歌い出した。
「DTMだと拍数決まってる 自分がどうなるかわからないから今日はギターにしました」と後で話してくれたけど、語りかけるように始まり最後は心の乱れそのまんまにエモーショナルに乱れてくオリジナルソングも素晴らしかった。
父から「面白い人間になれ」と言われ育った大阪の19歳。いやすごい無理ゲーではと思うけど、ちあスト(配信)で自分の顔にマジックで落書き(わりとガチにひどいやつだった)してゲラゲラ笑ってて謎だったけど、そういうことだったんだ。その辺りの整理されてないぐじゃぐじゃ加減もいい。
「青春の仇をとりにきました」と書いてあったエントリーシートの理由も克明に話してくれた。女の子が女の子を好きということにとどまらない、彼女の物語として受け止められるべき難しいけど素敵で崇高な感情だった。
少女漫画のようなルックスでよくもここまで完璧にこじらせてると思ってしまうけど、どこまでも透明に見えるけど、でもその奥に見える何重もの屈折が重なって、底の色がまったく見えない。
- SPOTTED PRODUCTIONS 直井卓俊
ファルセットボイスでの弾き語り、ずっと節目がちな大きな瞳が印象的でした。
- 戸田真琴
つまらない奴になるなと父親に言われ、作詞作曲もするし面白くないことをすることに大きな抵抗があり、独特の焦燥感に塗れたまま最終面接まで来てくれた女の子。友達がつまらない彼氏と付き合ってつまらなくなってしまったことを悲劇的に嘆きながら、その涙は大袈裟などではない透明な雫にみえて、ぐっときました。人前に出ようという気持ちさえあるなら、きちんと準備をして適切にプロデュースされたらどこまでも行ける方かもしれないと思ったので、人生の目的やすべき事が胸の奥に定まったら、出来るだけ信頼出来る大人とだけ関わりながらどんどん行くべき方向へ進んでいって欲しいです。